陰陽

アパートの鍵貸しますの陰陽のレビュー・感想・評価

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)
4.7
堪らんたまらん。序盤の10分くらいまでは、そんなにワタクシには合ってない映画なのかと思いきや、ガッテンガッテン。自分の家を貸すという常人離れしておるがマジでリアルにあってもおかしくないような、物事を軸にこんなにも面白く、そして儚く描いているなんて、、、。コミカルの中に、不穏な空気が漂いつつ、何故か涙がこぼれそうになる。こんな唯一無二の感情、愛情この感情というものは、この脚本でなければ成り立たない、ノーマルレールグングンの恋愛映画じゃないのにも関わらず、何故だか他のラブロマンスでは味わえない物を味わえてしまう。
すべてを許し、譲ってきた、主人公。しかし、ダメだあそこは彼女との思い出の場所、そこにだけは一歩たりとも踏み入れさせない。この気持ちリアルで味わった気もする。思いを寄せていた女性が他の男性と、自分と過ごした思い出の地に足を踏み入れ、2人揃って楽しく過ごしていたら、もしくは、それを想像したとしたら、それは主人公と同じ気持ちになるんじゃないかな。
あらすじやイメージだけでは、考えられない。誰かのため、一定層のためではなく、誰にとっても最高な映画なんじゃないか。
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