Rita

イージー★ライダーのRitaのレビュー・感想・評価

イージー★ライダー(1969年製作の映画)
4.0
午前十時の映画祭11にて。

オープニングから最高。
カッコいい曲にイカしたバイク。
大音響で聴くロックミュージックに痺れました。

コカインで手にした大金をもち、ニューオリンズの謝肉祭を目指して差別や偏見が飛び交いながらも自分の好きな生き方、"自由"を求めてバイクに乗り旅をする若者二人のロード・ムービー。

タイトルの"easy rider"はアメリカのスラングだそうで、翻訳すると"簡単にバイクに乗せてくれそうな人"。元は"the loners (一匹狼たち)"というタイトルだったのを、あえて自由人への侮蔑、軽薄の意味をもつ"イージー・ライダー"に変えたそうです。この作品のタイトルの意味を知ることでこの映画で監督が伝えたかったことが少し分かった気がします。

レストランに向かった先で、警官や男の客に煽る言葉で罵られる。男達とは反対に女の子達は彼らをクールと言い声をかけようとしていた。60~70'sへかけての長髪な者への差別。価値観の違いによって生んだ悲劇。実際のアメリカを忠実に描かれていると思う。

『君が象徴しているものが怖いのさ。君に〝自由〟を見るのさ。自由を説く事と自由である事は別だ。カネで動く者は自由になれない。アメリカ人は自由を証明するためなら殺人も平気だ。個人の自由についてはいくらでも喋るが自由な奴を見るのは怖い』

ジャック・ニコルソン演じるジョージの言葉が心に残ってる。その言葉が私の思っていたアメリカのイメージを覆してくれた。本当はみんなの心に共通する時代による"不信感"によって考え方が二つに別れる人が増えることになったんだと思った。
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