Omizu

ハプニングのOmizuのレビュー・感想・評価

ハプニング(2008年製作の映画)
3.8
シャマラン先生低迷期の作品。実際に起こったミツバチ失踪事件(蜂群崩壊症候群)を参考に突然街中で人々が自殺する現象を描いている。

僕はけっこう好き。なんなら『シックス・センス』『サイン』よりも好きかも。『アンブレイカブル』三部作の次くらい。論理的な説明がつくよりもこのくらい不条理な方がいい。

マーク・ウォールバーグって今までいいと思った作品がなくて苦手だったんだけどこの作品で初めていいと思った。アクション系が多いけど今作の無骨な教師というのがしっくりきた。

いきなり街中で動きが止まって人々が自殺する掴みは抜群。その後もショッキングな描写がなかなか驚かせられたしテンポもいい。

風や植物を不気味に扱った演出もいい。風の音がこんなに怖く感じられたことはない。後半に出てきた老女の狂人っぷりもシャマランらしくて面白かった。恋愛について踏み込んできたと思ったらいきなり少女の手を叩くのが怖すぎた。

最後はまたわざとらしい種明かしがされるのかと思ったら絶妙に曖昧なままなのが好印象。また惨劇が始まる…!というワクワク感があるよね。

植物に詳しい夫婦はもっと活躍するのかと思っていたらいつのまにか消えていてそこは不満かな。面構えがよかったからもう少し見たかった。

評判悪いけど僕はかなり好き。シャマラン流『鳥』みたいな感じで楽しめた。
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