するとら

真夜中の虹のするとらのレビュー・感想・評価

真夜中の虹(1988年製作の映画)
4.1
この手のハードボイルド負け犬映画に弱い人には堪らない一本ですね…
失業 父の自殺 強盗に金を取られ 仕事は見つからない
男は常に苦境に立たされているが顔色ひとつ変えず感傷的なシーンは一切映されない
淡白に場面が切り替わるが主人公が冷酷な訳では無い
男が求めたのは暗闇の先にある一筋の希望だけ
誰かを愛して家庭を築くという一般的な幸せを手にしたかっただけ
その方法は半ば強引なようにも見えたけどバックボーンがほとんど語られない主人公の過去は恐らく ずっといいものでは無く、たったひとりの身内すら居なくなってしまい孤独から逃れるためのものだったんだろう…

刑務所で出来た友人の助けを借りて
真夜中にかかる虹を探し海を渡る…

短めの映画で次々と起こる悲劇はテンポ良く描かれ いつ好転するかと主人公を見守り続けました 孤独から這い上がろうとする男の物語 思わず歯を食いしばりながら観てました
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