映画男

極楽特急の映画男のレビュー・感想・評価

極楽特急(1932年製作の映画)
4.0
泥棒が主人公なのに、盗む描写はほとんどない。とはいえ乙女心を盗む描写は至る所に見受けられる。キス寸前のギリギリの距離で会話するエロさ、気障なセリフでも気障としてそのまま心地よく受け入れられる演出の豊かさに惚れ惚れした。屋敷中ではルビッチお得意のドアの開け閉めが何度も繰り返される。ただの扉じゃない。扉はいつだって高くて大きい。特注だろう。扉の開閉を繰り返し導入することによって、室内劇における閉塞感を回避している。知らんけどそんな気がする。とにかくこの映画は良い。
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