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シックス・デイのtakのレビュー・感想・評価

シックス・デイ(2000年製作の映画)
3.2
クローン技術が発達し、死んだペットをクローンで蘇らせる技術リペットが一般的になっている近未来。人間のクローンは法で禁じられ、旧約聖書で神は6日目に人間を作ったことから、6d法と呼ばれている。ジェットヘリ操縦士の主人公アダムと相棒のモーガンは、大富豪ドラッカーを乗せる仕事を受けるが、相棒がアダムだと名乗って操縦を担当した。その夜。アダムが仕事から戻ると、そこには自分がもう一人いて、家族と誕生日を祝っていた。彼は家族と自分を取り戻すために戦いを始める。

従来映画で描かれるクローン人間は姿形がそっくりなだけで、記憶の共有や引き継ぎに触れる作品はほぼなかったと思う。例えば「オブリビオン」(ネタバレ?😅)。「シックス・デイ」はここに一歩踏み込み、脳をスキャンして記憶を引き継げる技術が描かれている。アダムを襲う殺し屋たちはクローン技術で何度も蘇るのだが、前に死んだ時の記憶や感覚を覚えていて、それを後遺症のように語るのが笑える。「ウルトラ怪獣擬人化計画」で、アイスラッガーで切られるのって快感なのよぉー♡と語るエレキングみたいに(例えが悪い)。

ジェットヘリのデザインや未来社会の生活描写がなかなか面白い。されど、子供のおもちゃとして出てくる人形シンディが怖い。妙に生々しくて気味が悪いのに、この映画のコメディ要素の一つになってるからタチが悪い。

クライマックスはシュワルツェネッガーが二人で大活躍。こいつを増やして敵に回した悪役の大失敗でしたとさ。めでたしめでたし…なんだけど、クローンとして作られた方のアダムが、すんなり自分の立場を認めてしまうのが納得いかず。「オレもオレだ」とか主張して話をややこしくしそうな要素だけに、すっきり終わるのがなんとも不思議。
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