csm

帰ってきた若大将のcsmのレビュー・感想・評価

帰ってきた若大将(1981年製作の映画)
5.0
モロカイの海にうっかり落ちていく坂口良子を助けるオープニングかっこ良すぎるし(監督曰く007に負けじとキメた)タイトル出るだけで感動。関わる人全員の頼みごとを聞く、意志のないピンボールのような加山雄三がニューヨークシティマラソンのゴール付近では普通に苦しそうで、映画やスターが重ねる虚構の中で消せないドキュメントのバランスがまさに小谷イズムで素晴らしい。青大将の歌を聴くファラフォーセットみたいな坂口良子、銀幕のスター若大将をうっとり見つめるセーラー服の坂口良子。ここで流れるアルプスの若大将は小谷が助監督、飯田蝶子の遺影に手をあわせる賀原夏子、何重のパラレルワールドなのか考えるより小谷マジックに身を委ねるしかない。スタテン島スタートのマラソンみたら古着屋に走り出すし、ティファニーにはオードリー、空港にはボギー。草刈版にも思い入れたっぷりなコメンタリーも楽しい、やっぱしあの衣装はソニアリキエル。
csm

csm