これまた迷作の息子ゴジ。でも前作のエビラよりかは個人的には好き。
前作に比べて更に子供向け路線が加速してる。ゴジラの息子ミニラが卵から生まれて放射能を吐く練習。ゴジラを「教育パパ」呼ばわりするなんざ時代性を反映してたいへん愉快だね。
むしろターゲットを子供に絞ったことでエビラより物語の芯が通って見やすくなったよ。
特撮的にも見所は多い。クモンガやカマキラスの操演は見事！
ミニラは中の人の小人のマーちゃんの怪演もあり程よく不気味。ゴジラはミニラと比較するために大きめのスーツで妙にブカブカ。
でも巨大な物を巨大に見せる作り込みやアングル、合成の完成度はこの時代ではピカイチだと思う。
食料危機を見越して環境コントロールの実験。何気に良くSFしてると思う。
そしてゴジラ＝核の脅威と表現して、人間の手に負えない科学への警鐘としていたのに、なお自然をコントロールしようとする人間の業、裏を返せば化学に対して希望を捨ててない事を良く表してる。
東宝特撮では珍しい前田美波里も美しい。
南国で雪に埋もれるゴジラ親子のビジュアルの高さも含め、世間の評価よりかはもう少し高く見ても良いのでは、という感想。
