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私の中のあなたのnorikongのネタバレレビュー・内容・結末

私の中のあなた(2009年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

どの視点から観ても共感出来るが、このテーマで“正解”なんてものは無いということを改めて思いしる映画。
助かる見込みが少ない白血病の姉。
姉の願いを叶えたい妹と兄。
娘をどんなことをしてでも生かせたい母。
妻が正しいと考えつつ娘自身も尊重したい父。
自分の身体が思い通りにいかない辛さを知る弁護士。
様々な弱者を見てきたうえに子供を失った親でもある判事。
登場人物全員のそれぞれの立場で考えても「自分だったとしてもそうする」という結論になる。
それと、今回の映画ではカモフラージュとされていたけれど、11歳のアナの「ドナーの立場を拒否する。自分の身体は親のものでも姉のものでもなく自分のもの」という表明は重要だと思う。最終的に勝訴しているのもこの映画の素晴らしいところ。そもそもアナは姉の犠牲となる前提で生まれてきたことが胸糞なんだけど、親としてはその選択をしてしまうよな・・・兄へのネグレクトも色々考えてしまうし・・・見終わった後にこんなに考えさせられる映画は素晴らしいと思います。
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