ベビーパウダー山崎

ふたりにクギづけのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

ふたりにクギづけ(2003年製作の映画)
4.0
障害者の感動ポルノを垂れ流す24時間テレビに抗うように久しぶりに見た。結合双生児、知的障害者などをお決まりの社会的弱者に当てはめず、ジャンル映画(コメディ)の枠組みで、できるだけ自然に(誰でも抱える将来への悩み、夢、希望、恋愛やセックスに振り回されながら)兄弟愛を描いている。同情や哀れみ、怒りではなく、笑いで世界(偏見や差別意識)と対峙する、ファレリー兄弟ほど誠実な作家はほとんどいない。電動車イスで走り回るシーモア・カッセルが最高。