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ライフ・オブ・デビッド・ゲイルのNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

2023/12/29鑑賞。82点。
グッドワイフにこんなエピソードありそう。
・ブスのソクラテス、デブのプラトン。
・「なんでもする学生より」

〈あらすじ・ネタバレあり〉
ハーバード大学のデヴィッド・ゲイル教授は、同僚のハラウェイと州内での死刑廃止を訴えていた。
討論番組にて州知事から「死刑が犯罪抑止になっていないデータは出ているが、州内でこれまで死刑になった131人の中に冤罪の人物はいないだろ?」と質問され、ゲイルは言葉に詰まる。

その後ゲイルは、自分が退学させた女子学生・バーリーンからレイプで訴えられる。
彼女に誘惑され、酒に酔っていたゲイルは勢いで肉体関係を持ってしまったのだ。
バーリーンはハニートラップを後悔して訴えを取り下げるが、この件でゲイルは大学を解雇される。妻・シャロンからは離婚を告げられ、彼女は息子・ジェイミーを連れてスペインに移住する。

酒に溺れる日々を送るようになったゲイル。目の前で倒れたハラウェイを病院に送ったのがきっかけで、彼女が白血病であることを知り、酒を控えてできる限りまともな生活を送ることを誓う。

先の長くないハラウェイはこれまで以上に死刑廃止運動にのめり込み、同じく死刑廃止派のダスティと知り合う。
ダスティは暴力に頼ってでも死刑を廃止する思想だったが、ハラウェイに感化されて彼女を慕うようになった。

ゲイルはハラウェイと一緒に家で過ごして酒を飲みむ。"生きていることを実感するため、セックスをしたい"と願うハラウェイの願いを叶えて一夜を共にする。

その後、車中泊をしていたゲイルは、ハラウェイをレイプ・殺害した容疑で逮捕される。

「ゲイルはアルコール依存症だった」とダスティが裁判で証言。ゲイルがレイプで逮捕された過去やハラウェイの膣内からゲイルの精液が検出されたこと・・・で死刑が求刑される。

ゲイルの執行まで3日が迫る。
記者・ヴィッツィーはゲイルに指名されてインタビューをすることになり、インタビュー代として50万ドルを渡す。

ヴィッツィーは後輩記者・ザックを連れてゲイルと面会し、事件の詳細や教授時代の話を聞かされる。
ゲイルのインタビューを引き受けた直後から、ダスティがヴィッツィーたちを嗅ぎ回るようになる。

ゲイルによると、ハラウェイはルーマニアの秘密警察がかつてやっていた手口で殺された。
秘密警察は"自由への鍵は自分の体内にある"と思わせるために手錠の鍵を飲み込ませ、手錠をかけて口を塞いだ後、窒息死させていた。
ルーマニア秘密警察の手口に自身の書籍で触れていたゲイルは、"何者かが自分を殺人犯に仕立てるため、ハラウェイは殺されたんだ"とヴィッツィーに訴える。

裁判のことを調べると、優秀な弁護士が無料で弁護を引き受けると言ったにも関わらずず、ゲイルはずっと三流弁護士を雇い続けていたと判明する。

死刑執行まで残り1日。
ヴィッツィーとザックの泊まるモーテルに、ビデオテープが送られてくる。
袋をかぶせられたハラウェイが裸で放置され、窒息死する映像が収められていた。

徹夜で映像を何度も見ていたヴィッツィーは、死ぬまでの映像が三脚に立てられたカメラで撮影されている点、殺害犯が使ったゴム手袋やバスタオルが几帳面に片付けられている点に違和感を持ち、【ハラウェイは殺されたのではなく、自殺をした】と仮説を立てる。
ビデオテープの映像が不自然にトリミングされていることから、送り主が作為的に前後の映像を切り取っていることにも気付く。

ビデオテープの送り主がダスティだと疑ったヴィッツィーは、彼が不在の間に家に侵入。家の中でオリジナルのビデオテープを見つけ、そこにはハラウェイとダスティが他殺に偽装する一部始終が収められていた。

【真相】
白血病で死期の近いハラウェイは他殺に見せかけて死に、その罪をゲイルに着せる計画を思いついた。
"死刑囚の中にもし冤罪の人物がいれば、これほどまでに死刑廃止を成功させる切り札はない"と考えついたハラウェイの計画に、ゲイルもダスティも乗っかったのだ。
ハラウェイの計画では、ゲイルが死刑囚になった後でオリジナルのビデオテープを公開するはずだった。
しかしハラウェイの死後、ゲイルとダスティは計画を変更。死刑囚が救われてはインパクトが少ないと考えたゲイルの提案により、死刑執行後にオリジナルのビデオテープを公開することになった。
ゲイルが三流弁護士を雇い続けたのは、確実に自分が死刑になるため。
ヴィッツィーが指名されたのは、真実に辿り着く優秀さとその真実を世に広める能力がある、とゲイルが信じたから。

ヴィッツィーはビデオテープを持って裁判所に向かうが、彼女が刑務所に着いた時にはゲイルの死刑が執行された後だった。
ヴィッツィーは、オリジナルのビデオテープを公開し、"冤罪による死刑執行"はアメリカ中で報道される。

ゲイルの担当弁護士は、ダスティに偽のIDを渡して国外に逃がし、ゲイルの遺言に従ってインタビュー代の50万ドルを彼の別れた妻・シャロンに送り届ける。
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