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マッドマックス/サンダードームのtwitwilightsのレビュー・感想・評価

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1983年の7月に、ジョージ・ミラーの相棒、プロデューサーのバイロン・ケネディが死去し、失意の中での「サンダードーム」制作が混迷を極めたのはやはり事実だろう。また、ハリウッド資本の介入は、ティナ・ターナーというポップスターの起用をももたらしたわけだが、その事実さえも過剰演出の要因/評価のひとつに終止してしまった。そのあたりが、シリーズ史上、最大の迷作と謂われる原因なのかもしれない。

本作におけるティナ・ターナーを想う際、なぜか脳裏に浮かぶのは、2016年スーパーボウル・ハーフタイム・ショーにおけるビヨンセの勇姿だ。当時リリース直後の楽曲“Formation”を、何十人のバックダンサーを引き連れ、自信たっぷりに披露するパフォーマンスに、本作におけるティナ・ターナーの佇まいが重なるのだ。そんな堂々たる女帝像は、ジョージ・ミラーの演出も大いに関与しているだろうが、大スターとして業界に君臨してきたオーラあっての存在感だろう。ティナとビヨンセは、2008年のグラミー賞で共演しており、2023年5月に他界した際には、以下のコメントを公式サイトに記した。

「私の最愛の女王。永遠に愛しています。あなたのインスピレーション、これまで切り開いてきた数々の道に心から感謝しています。あなたは力強さと打たれ強さを体現しています。パワーと情熱そのものです。私たちは、あなたの優しさと永遠に生き続ける美しい精神を目の当たりにすることができてとても幸運でした。あなたの行いすべてに感謝しています」
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