ジョー

激突!のジョーのレビュー・感想・評価

激突!(1971年製作の映画)
2.5
1時間半ひたすらキチガイトラックに追いかけられる映画。それ以上でも以下でもない。
良い悪いというか、で?って感じ...
70年代初頭のアメリカの時代背景に詳しいとまた別なのかも。

あのスピルバーグのデビュー作はこんなのだったのか、という好奇心は満たされる。ファン向けのデモ音源のよう。
しかしここで学んだ手法は『ジョーズ』などに活かされてるのだろう。

アイデアは面白い。ハイウェイを走行中、大型トラックを追い越したら何故か執拗に追いかけられ、命を狙われ続ける。
どれだけ撒いたと思ってもまたすぐに現れる神出鬼没さ、ただ追い越しただけなのに何が何でも殺そうとするサイコっぷりが恐ろしい。
張り詰めた緊張感がある。

しかし、如何せんただ追いかけられる映像が続くだけなので、どれだけ工夫しても限界はある。
逆に言えばそれだけのことを、例えムチャクチャ低予算でもカメラワーク、構図、演出等で工夫すれば90分持たせられるということを示す作品でもある。
例)最初のガソリンスタンドのシーンで、レンズの特徴を活かしトラックをより巨大に、主人公の車をより小さく見せ、圧迫感を強調するなど

映画制作に必ずしも潤沢な予算が必要ではないことを教えてくれる。映画制作を勉強してる人には学ぶところも多いのでは。

ただ、ただの映画ファンがそんな制約に縛られる必要もないので、他にいくらでも観る映画はある。
あくまでマニア向け。
ジョー

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