鳩サブロー

銀座化粧の鳩サブローのレビュー・感想・評価

銀座化粧(1951年製作の映画)
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戦後、一人息子を抱えて、気丈に銀座で働く女性とその周りの話。
とても活気と生気にあふれているけど、どこかせつない空気が漂っている。

このせつなさは、一人息子がいい子過ぎるからかもしれない。健気。
動物園に連れてってもらう約束をして、ウキウキしていたら、取りやめになり、怪しげなおじさんに着いてゆく。いなくなったと大騒ぎで、近所の人たちが懸命に探してくれる。
息子はケロリと戻って来て、どうやら、釣りに連れてってもらっていたらしい。
「なんで、言わないんだい!」とめちゃくちゃ怒られて泣く…
だって動物園…なんて言わない。
きっとお母さんが自分のことをちゃんと想ってくれてることをわかっているから。

ところどころ、とぼけたようなおかしさがクセになりそうな、人の良さが滲み出てる映画。