脚本がすごい…
観ている最中にずっとずっと感じていたこと。
それに応える満島ひかりがまたすごい。この人、その時々の表情、佇まいで別人にも見えたりした。色々抱えすぎているけど、虚勢を張っている痛々しさが>>続きを読む
『ある優しき殺人者』以来の白石晃士監督の作品。
どんな意外な展開のホラーなんだという期待値が高まる中、呪怨のような仄暗い恐さを漂わせつつ、ちょっとおもしろい家族の団欒を描きつつ、仲良し家族が、1人、>>続きを読む
アキ・カウリスマキのデビュー作がドストエフスキーだったとは…
なぜかしっくりくる。
原作の『罪と罰』とは設定が違うけれど、そこはあまり気にならなかった。完全にアキ・カウリスマキの映画だった。
労働者の>>続きを読む
ダルデンヌ兄弟は『少年と自転車』をつくった時に、実際に死刑になってしまった少年時代、親に捨てられた過去を持つ人が、誰と出会ったら犯罪を犯さない人生になるかを考えたそう。ちなみにその実在の死刑囚は日本だ>>続きを読む
古き良きアメリカの風景の中のホラーだけど、現代にも通じるところがある…
母親もどこか人と違う、自分はなにか恐ろしいことをしでかしそうということに怯え、娘もその気質があると踏んで、厳しく厳しく接した結>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
あの雰囲気を思い出すだけで目に涙が滲みる。
あらすじだけでも涙が出るのに観たらどうなってしまうんだろうと思っていたら案の定、序盤からびしょびしょ。息ができなくなるぐらい。なんでこんなに…郷愁なのか、無>>続きを読む
数年前、NHKで原爆をつくった科学者たちのドキュメンタリーをみたこともあって、起こっていることが、すごくすごくわかって、あと、ドキュメンタリーの時に見た映像に近い構図のシーンもあり、クリストファー・ノ>>続きを読む
めくるめく悪夢の3時間。悲劇が喜劇に見え、喜劇が悲劇にも見え、ホアキン・フェニックスがいとおしく見える。
初っ端から、なかなかボーのやっていること、思っていることがうまく伝わらないもどかしさと、誤解を>>続きを読む
監督がソナをはじめ、甥たち姪たち、兄弟、父母、とにかく家族を凄く愛して、愛されていることがわかる。思想が違うこともわかる。だけどもこの愛は、思想の違いを超えている。
家族だからなのか、この家族だけなの>>続きを読む
エロいよりも切なさが際立って、悲しくなった。互いにあんなに愛おしく思っていても、愛おしく思っているが故、性癖の不一致が許せないってことが、もうもう。なんとかならんのかい、と何度も思ったけれど、なんとも>>続きを読む
なんの前情報もなく、ただただ、酒のつまみに何か映画をと、色々探した中で、松浦りょうの動物みたいな目に惹かれて観ました。
初っ端からテンポよく、なによりずっと登場人物の行動というか、動向が気になるのと>>続きを読む
デイミアン・チャゼルの映画愛に泣いた。
映画に関わる全ての人への愛、掬いあげて、昇華というと言い過ぎかもしれませんが、あまり取り上げられず消えて行った人たちの心の空洞を見せてくれた映画。
まるで、チェ>>続きを読む
高校生たちのとってもとっても青い春の瞬きがギュッとつめ込まれている。
なんでそんなに素直でいとおしいんだーと、何度も目からお漏らし。
運命は偶然じゃなく必然でできてると思わせるような現実の展開を無色透>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
これは、映画好きの人からおもしろいよっておすすめされた映画。wowowで配信してるのを見つけて、即観ました。
聞いていた以上にめちゃくちゃいい映画。
風景美しいし、トリュフの豚さんもかわいい。豚と言>>続きを読む
wowowつけたらやっていたので観ただけ…
TANGがかわいいから観続けてしまったのだけど、そのTANGに息吹を与えたのは、二宮くんが主ですが、TANGを相手に芝居する役者の方々の確かな演技力に他なら>>続きを読む
何の前情報もなく、wowowつけたらやってて、アニメ…アキラ的なヤバい緊張感がずっと漂ってるんですけど…と思いながら惹きつけられて最後まで観てしまった。
凄いのは、山好きでなくてもおもしろく観ることが>>続きを読む
日本版は映画館で観ていましたが、細かいところは覚えていなくて、いろいろ新鮮に楽しめたのと、日本のオリジナル版をリスペクトしているところがかわいらしいのと、音響さんのいい味、どんぐりさんの荒らし具合、そ>>続きを読む
少し前、老人介護や認知症ケアの現場に演劇の手法を取り入れて、介護士向けに行なっているWSに参加したことがある。
認知症の方々の突飛な発言や行動にはストーリーがあると。この映画はそのストーリーが描かれて>>続きを読む
冒頭の視覚に障害を持った人に、「鏡の国のアリス」の名無しの森のシーン読んでいるところから始まる…
ここでほぼ全て語られている…
自分を自分と認識するものは他人で、だけど視覚の情報が無かったら、容姿は>>続きを読む
シーンシーンの絵がステキで、見惚れながら観ました。風景が美しい映画はそれだけででもいいと思わせる。
こういうのコメディって言わないんじゃないか…ほんと日本のアキ•カリウスマキ…爆発的な笑いはないけれ>>続きを読む
長澤まさみ、阿部サダヲ効果もあるのかもしれないのだけど、この母親だけが悪いとは思えない…と思えてくる。
もしかしたら長澤まさみも演じる中で、悪びれないというか、悪いと思ってやっていなくて、自分が信じる>>続きを読む
冒頭のピナ•バウシュの「カフェ•チェアー」がこの映画の全てを表しているような気がする…
眠り続ける女性を思い続け、お世話し続け、なにも、なんにも、その女性には届いていない…
唯一届いたのかもしれないも>>続きを読む
あなたの使う言葉があなたをつくる。
と聞いたことがある。
名前はやっぱりその人を表しますし…
それらが奪われるということは、魂を奪われるということになるのかもしれない。
消されそうになる魂は命懸けで集>>続きを読む
「たかが世界の終わり」に匹敵するいいタイトル、それに見合った内容。
画面から息が、焼き飯が、海が、砂じゃりが匂ってきそう。
白痴と言われる男と彼に救われる大金持ちのじいさんに囲われてる美女、その彼女に惚れてる男…
小津安二郎の『麦秋』を観た後に観たということも抜きにしても、原節子に射抜かれる作品。今までみた原節子の中で>>続きを読む
光と影を巧みに使った絵が上手い…それがこの暗い話の中にギラッと光る抑圧された人間の衝動を見せるのにうまく合ってたり、時代背景と合ってたりして、シーンシーン、ポストカードに切り取りたいくらいいい。
張震>>続きを読む
寝ようとして、寝転んでiPadでwowowオンデマンドを開いたら、やっていた映画。
寝ないと…という思いはいつの間にか消えて、気がついたら正座して観ていた作品。
彼女の身近にいる人たち、母親や、アシ>>続きを読む
とある、猫がいるバーでずっと流されてて、気になって観てからかれこれ5,6回は観ています。そして今日またwowowでやっていたので観てしまった。
お金の話しがどんどんテンポ良く進んでいくのはある種の爽>>続きを読む
不条理群像劇というよりは、不器用群像劇。
曇天なフランスのピカソという街に暮らす人々それぞれの不器用さの隙間にあったかい人の温もりが染み込む…アスファルトの隙間から芽吹く花のように…だから「アスファル>>続きを読む
ルーク少年が小さい頃のグザヴィエ・ドラン監督に見えてしょうがなかった。
とっても感受性が強くて、頭がめちゃくちゃ良さそうな子。結構早いテンポでちゃんとしゃべれる。元女優のお母さん、そのルークを愛してる>>続きを読む
日本以外だとそんなに翻訳家が軽視されるんだろうか…?と疑問に思ってしまった。
翻訳家って第二の作者というか、代弁者というか、イタコというか、言葉の魔術師というか…解釈も翻訳家それぞれ違うし、文学的な知>>続きを読む
短編ながら、その膨大なバッグボーンを想像させる作品。
人間とは…と何度も思わせる。
耐えがたい喪失を抱える悲しみ…からの〜と続いていく、生きている限り。
あのキスは時空を越えた、マルグリットの欲しかっ>>続きを読む
散歩がてらに他人の家に堂々と侵入、酒を飲み、レコードをかけ、頭のてっぺんからつま先まで神経行き届いた美しいダンスを踊る…この世界は彼のものだと思ったこの冒頭でこの映画、好きだと確信させられた。
カル>>続きを読む
こんなご時世だったので、恐らく10ヶ月ぶりぐらいに映画館で観ました。それが、グザヴィエ・ドランの映画で本当に良かった。
フライヤーをヒグチユウコが描いていると知って絶対映画館で観たいと思っていた作品>>続きを読む
とても言葉少なで、俳優の目とか、風景とか、状況とか、そんなもので語られている。
それが、「家族」っていう族がどいうものか描くのに適してる…どういうものか説明できない、この状態も家族だと言わんばかりに。>>続きを読む
シャーロット•ランプリング、平仮名4文字タイトル三部作
この平仮名4文字三部作は、どんだけシャーロット•ランプリングを不条理に苦しめるのかシリーズなのか…?
またシャーロットの苦しみ方が、不謹慎なが>>続きを読む