ゆみモン

妻のゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

(1953年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

林芙美子原作、成瀬巳喜男監督。
天下の美男美女、上原謙と高峰秀子をこんなにつまらない倦怠期の夫婦を演じさせるなんて!!

結婚10年の夫婦。子どもはいない。空いている部屋を賃貸ししている。真面目に勤めてはいるが、うだつの上がらない夫。内職で家計を助けているが、少々品がなく文句の多い妻。

部屋を貸している夫婦間のトラブル。
そして、夫の不倫(とまでいかない浮気心?)。
妻は浮気相手の女に対峙してきっぱり物申すが、夫との関係修復とは簡単にはいかない。

ただそれだけの話で、なんとも救いようのない終わり方だが、細かな人物描写がさすがだと思う。美男美女でも、ちょっとした仕草や態度で、つまらない人間に見えてしまう。そして、そういう人物をきっちり演じる俳優たち。