このレビューはネタバレを含みます
ギャグニーとボギーが共演。30年代ギャング映画の傑作。
WWⅠを共に戦った三人の復員兵が、アメリカ禁酒法時代を生き抜く。
"He used to be a big shot."
禁酒法下の暗黒街を生きた男のドラマチックな犯罪&ロマンス。原作者が第一次世界大戦終戦〜禁酒法撤廃までの、動乱の二十年間を回想するような一大叙事詩。
30年代のギャング映画は、これまで『犯罪王リコ』『民衆の敵』『暗黒街の顔役』『汚れた顔の天使』を観てきたが、禁酒法時代前後の時代背景を掴むには、本作がベスト。
防空壕でのオープニングシークエンス。三人の性格を簡潔に紹介してみせる手際の良さに脱帽。
ギャグニー。大胆不敵の小さな巨人。階段のラストシーンが、ギャングとして生きる宿命を物語っている。
ボギー。The・悪党。義理もひったくれもない。低く図太い声がギャングに合っている。
文字通り、浴槽で酒造り。
📝時代背景
終戦(18)。ヴォルステッド法(19,20)により禁酒法時代が始まり、もぐり酒が横行。ブルックリンに行けないやつがラジオを開発(20'sに本格的なラジオ放送が普及)。大恐慌(29)。ルーズベルト大統領により禁酒法撤廃(33)。
"No... but he looks like a kid, about 15 years old."
"He won't be sixteen."
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