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彼奴(きやつ)は顔役だ!のshoのレビュー・感想・評価

彼奴(きやつ)は顔役だ!(1939年製作の映画)
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傑作、マジ好き。スコセッシがウォルシュに影響受けたってのがよく分かる。

盛者必衰物のギャング映画。第一次大戦の退役軍人がアメリカに戻って来るも不況で仕事がない。しがなく友人の助けでタクシー運転手をするが、禁酒法が施行されたのをチャンスに密造酒製造で成功して大儲け。が、かつての戦友を事業に入れたことで...。

この戦友役のボガードのやばいやつ感満載かと思えば、殺される寸前に見せる小物感。スターになる以前の多彩なボギーもまた一興。
しかし、この映画で一番光っているのはグラディスジョージ演じるパナマであろう。落ちぶれたあとのジェームズ・ギャグニーと2人で酒場にいるシーンには目頭が熱くなる。ラストの2人の関係はと聞かれた時のセリフ「分からない。」あまりに切なく素晴らしい。
しかし、ウォルシュの冷徹な演出力は毎度のことながら凄い。プリシラレインかがステージに歌ってるシーンをあんなにも殺伐とした雰囲気にできるんだからなあ。
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