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ダイヤルMを廻せ!のSEIJISANのレビュー・感想・評価

ダイヤルMを廻せ!(1954年製作の映画)
3.5
推理小説には大きく分けて2種類ありますが、1つは「本格物」。これは「犯人は誰だ?」と警察や探偵が謎を紐解き犯人を捕らえる物。もう1つが「倒叙物」。これは犯人側からの視点で描かれて、如何に犯人が弄したトリックを警察や探偵が見破り、犯人の心の動揺を楽しむ物。本作は後者の方。製作年がかなり昔なので一部の役者さんの演技が舞台っぽくて大袈裟過ぎるところがありますが、倒叙物としてはとてもスリリングで楽しめます。小さなほころびが大きな裂け目となって犯人側に襲いかかってくるが、犯人はそれを巧みに回避。事件は犯人側の目論見通りの終焉を迎えるのか...。サスペンス映画の巨匠アルフレッド・ヒッチコックが元は舞台劇だった本作を映画風の演出で時代を超えた面白さを提供してくれています。
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