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コメディ・フランセーズ/演じられた愛のぱのレビュー・感想・評価

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ある意味で人生や愛についての解剖学というか。劇団のバックステージものとはいえ、フレデリック・ワイズマン作品なので劇団・劇場に関わる雑事を丁寧に拾い集めていく。会議、舞台設営、リハーサル、ストライキ対応まで、そして度々挟み込まれるパリの街並み。メディアインタビューの場面ではなんとインタビュアーが帰るとこまで撮ってる。

本番の映像は途中でスタッフルームの映像に差し替えられ、役者は声だけになり、ついには音量メーターの上下運動だけになる。

解体と構築を繰り返して一瞬沸き上がったのがあの劇中劇だと思うと、劇の意味がわからなくても、むしろわからないほど面白いし、じわじわと感動する。
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