ハリウッドザコ

ムカデ人間のハリウッドザコのネタバレレビュー・内容・結末

ムカデ人間(2009年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

神よ、こんな試練は絶対に与え賜わないでくれ。

ヤクザが神に問いかけるシーンがものすごく印象に残った。
洋画に出てくる日本人のイメージは大体、変な日本語orカタコトなイメージがあったけど今作はナチュラルかつ本当に日本人がいいそうなセリフでびっくり。火事場のバカ力をこんな映画で聞くとは。
あれほど吠えていた小さい日本の’’犬’’が
自殺するしかなかったあの覚悟は凄まじい屈辱を超えた先にあるもの。
この映画を観て変態という言葉には二つの意味があるとそういえばと認識。
Japanese=ヘンタイの認識があるこのカタカナの変態はエロ的要素で
今作の外科医は漢字の方の変態。
考える発想、やっていることがまさしく変態。自ら変態だと名乗ってる事から彼を変態と呼ぶのはかえって良くないのかもしれない。
外科医として犬の研究を過去にやっていたり写真や絵から彼の思想も読み取れる。
普通の男ならあのファック男みたいに監禁してレイプでもしそうなのにそういう考えに至らないのも研究意識が強いから?
警察が来てから焦り出す彼の表情や行動は堪らなかった。
全てがうまく行っていた人間の急激な挫折ほど大エンタメなものはない。
それと同時に自殺する先頭と病気+空腹で死んでしまった友人を前後にどうしようもなくただ四つん這いのままでしかいられない屈辱は最悪。
あれこそ本当に詰んだな。と思う瞬間。
ムカデ側の被害者たちの終わり方はものすごい好きだけどあっけない警察たちの死に方はあんま好きじゃなかった。

リンジーとジェニーが助けを求めた先がよくあるヤバいやつだった展開なんだけど、
簡単に抜け出せそうな環境だな〜って観てたらちゃんと脱出+友達を助けようとする展開があって偉い。