ヤマト

カジノのヤマトのネタバレレビュー・内容・結末

カジノ(1995年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 “カネ”ノ 】
 悲惨極まりなく、とにかく怖い映画です。お金や性の欲望にのまれると人生は破滅していくということがよく分かるからです。
 皆んなお金が欲しくてたまりません。問題なのはその欲望が強すぎることです。
 エースことロバート・デ・ニーロがとにかく怖いです。欲しいものは何をしてでも必ず手に入れようとする執念が終始ギラギラしているからです。自分のお金が脅かされそうな怪しい光景を見逃さない、あの眼差しは本当に恐怖です。さすがはロバート・デ・ニーロという役者さんです。
 ニッキーことジョー・ペシがとにかく怖いです。自分(たち)を軽く見るような人は何をしてでも必ず痛い目に遭わせるからです。自分(たち)を少しでも不都合な目に遭わせる人は必ず滅多打ちにする暴力は本当に恐怖です。この手の映画には絶対に欠かせない役者さんだと思います。
 作中度々、ふたりの声の別撮りが流れます。これまたおもしろいのです。
 この世界は裏の裏に裏があり、少しでも不穏な動きをしようものならば、ボスが囁き“ズドン”なのですね。その構図がよくわかります。そして最後には皆んな例外なく表世界から姿を消します。投獄や砂漠行きでした。欲望の代償とは、あまりにも怖いものなのです。
 あ、エースは生き残りましたね。ツキがあったのでしょう。
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