「幻の光」「DISTANCE」のように宙づりになっている人たちの物語。ディズニーランドを否定する話にはニヤリとしてしまった(笑) 最後の思い出に巨大資本産業テーマパークが入り込んでしまうのがマズイのは著作権的な意味ではなくて(笑)、カント的な「自由」がないからだろう。主体的に判断して選ぶことを促したかったから。死んだ後になって、各人の人生の思い出という選択を促すのは、我々があまりにも無責任で、他者に自己責任を押しつけて、なんら主体的な判断を下してこない社会を作り上げてしまった裏返しでもあるのだろう。選ばない責任も主体的であれば良しとするのも、また宙づりの「自由」なのだ。
