キミシマユウキ

シド・アンド・ナンシーのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)
3.3
パンクバンド:セックスピストルズのベーシストであるシドが逮捕された。警察は「救急車は呼んだのか?」と聞くが空を見つめたまま彼は何も答えず…

『ハリーポッター』シリーズ、『ダークナイト』シリーズで知られている個性派俳優ゲイリーオールドマン主演のパンクロック・ラヴストーリー。
実在のロッカー”シド・ヴィシャス”と彼の起こした事件を題材にした物語。


ロックや音楽に興味のない人もは
”セックスピストルズ”
というバンドの名を聞いたことがあると思う。今作はそこにいた二代目ベーシスト:シド・ヴィシャスと彼の恋人ナンシーの短くも過激な愛の物語を映画化した作品だ。
自分も高校生時代に90年代の洋楽パンクにハマってSum41やらOffspringやら色々と聞いていたがピストルズは名前と数曲を知っている程度だった。熱狂的なファンからは「パンクの神」とまで呼ばれている彼の人生がどんなものだったか知りもしなかったがここまで酷いとは思わなかった(笑)
イギリスのイメージといえば”紳士”や”清潔”や”芸術的な建造物”などが上げられ、最近の映画『キングスマン』でもその英国紳士っぷりに畏敬の念を抱いた方々も少なくはないだろう。これはイギリスの「光」の部分だと思っている。
しかし今作はそんな紳士さとは無縁で汚くて下品な若者たちが溢れかえっている。こちらも映画で例えるなら『トレインスポッティング』や『ロックストック~』や『パイレーツロック』のあの雰囲気に似ているだろう。そんなイギリスの「影」の部分である若者たちが薬に溺れ、恋に堕ち、破滅していくまでを描いていく今作…
ここまで前置きを長くして申し訳ないが、



正直あまり面白くはなかった(笑)



秀逸な脚本なわけでもなくただただ堕落した生活を見せ続けられるだけで特に起伏もない。まぁ事実を基にしてるからこんなものなのだろうか?ただクスリって怖いなという小学生のような感想しか出てこない。

主演のゲイリーオールドマンは流石であった。
今作の主演がキッカケに個性派俳優への道を確かにしたというのも納得。これでデビュー作って化物か!!
もともと若い頃の彼が観たかったのでそれだけで満足だ!ゲイリーファンの女性陣もこの際ストーリー云々は無視して彼のカリスマ性に痺れてほしい!
カッコイイというよりはむしろかわいい顔のゲイリーをご堪能あれ!
ナンシー役はクロエウェッブ。
この演技で何かの賞を受賞したらしい。ただ一つ言わせてほしいのは全く可愛くない!!映画なんだからそこを忠実に再現しなくていいだろ!!ケバイ×アバズレ×ヤクチュウ×ビッチってもう誰得なんだよ!!!これがせめて美人女優だったらもっと集中して見れたのに…

後半はほとんど酷評してしまったが、セックスピストルズについて知れるという意味では良い映画だと思う。またある処でのキスシーンやライブシーンなどカッコイイ場面もところどころにあるのでもっと評価が高くなる人がいてもいいだろう。
ちなみにシドは21歳の若さで麻薬中毒で死亡した。

つまり皆さん

クスリ、ダメ、ゼッタイ。

イジメ、ダメ、ゼッタイ。
(それはBABY METAL)

~オマケ~
今まで見たロックな映画はタグの

#キミシマムザロックセレクト

でまとめているので興味のある方はぜひそちらもチェックしてくださいな!!
ちなみ一番好きなパンクバンドは?とか聞かれてもパッと一つに絞れないからやめてね!!洋楽を好きになったキッカケは中2のときに聞いた
Slipknot
です!!パンクじゃなくてハードです。へヴィです(笑)

セックスピストルズのファン、ゲイリーオールドマンの若かりし日々が観たい方、そしてクスリに狂わされていくジャンキーの映画が観たい変態の方々にはオススメの作品。