Jimmy

叫のJimmyのレビュー・感想・評価

(2006年製作の映画)
4.6
黒沢清監督のイメージが見事に表現された日本代表となるようなホラー映画。

黒沢清監督のホラーと呼ばれる作品群は自分には「ドキドキさせてくれるエンターテインメント映画」に見える。

この映画でも、赤い服の女などがドキドキさせてくれるが、埋め立て地の流動化による海水の浸水、地震による水面の揺れ、など効果的な映像を堪能させてもらった。

とりわけ凄かった場面は、「同僚刑事が洗面器の中を見ている上から赤い女の垂直飛び込み」であったが、このイメージは到底真似できるものではなく、唯一無二の黒沢清監督的映像である。さすがである。



その後、DVD購入して再び鑑賞。
DVD『叫~プレミアム・エディション』(2枚組)には特典映像多数。

特典映像の「アナザー・エンディング」を見た。
「せっかく、もうひとつのエンディングシーンが出来ているのだから、本編と続けた2つのヴァージョンで観たかった」という感はあったが、黒沢清監督の「アナザー・エンディング」に対するインタビューも見ると、「なるほど、それでこちらのエンディングは公開しないのか」と納得。

メイキング映像でも、冒頭の赤い服の女が殺されて「口から海水出てくるシーン」を一生懸命に撮影して楽しんでいるスタッフの姿を見ると、とても楽しい。
Jimmy

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