フリーザ

アナザヘヴンのフリーザのネタバレレビュー・内容・結末

アナザヘヴン(2000年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

はい好き。
当時の邦画のグロテスクさとエンタメ性がいい感じに混ざったこの感じ。
邦画のサスペンスでは黒沢清の『CURE』が一番好きだがあれをもっとコミカルにエンタメ感強くした感じの作品。

江口洋介と原田芳雄のバディは合ってるんだか合ってないんだか微妙な感じだけど原田芳雄が意外とコミカルなキャラで良かった。

挿入歌がLUNA SEAであー時代を感じるなぁと思ってたらエンディング曲はgravity!これLUNA SEAで一番好きな曲なんですよ。いや元々大名曲だと思ってたけど、「悪意が水に宿って、それが雨となって街に降ってるぜ」的な原田芳雄のセリフ、悪意に侵されることなかったヒロインとその亡骸を抱く江口洋介というラストシーンを踏まえると「このまま君だけはぬれないでずっと」という最後のサビの歌詞が更にエモーショナルに響くじゃないですか。


アクションシーンのヘボさや、わざとにせよブレブレで見にくいカメラワーク、シンプルに冗長、とダメな所もあるが主人公二人のやり過ぎ加減がさながらハリウッド映画の様で気前が良かったりやたら気合いの入ったグロシーンだったり、間に入る気の抜けたユーモアだったりとかなり面白い。
ラストステージになる家の雰囲気もめっちゃいい。

犯人が「未来から来た犯罪マニア」というトンデもないもんだったのも面白い。
犯罪マニアである江口洋介に同調しているが、興味で犯罪に近づき刑事になった江口洋介(と同じルートを歩んでいる加藤晴彦)と自らの手で殺人を犯す犯人とでは決定的に違う存在だというのも面白い。
フリーザ

フリーザ