RyosukeSato

砂の器のRyosukeSatoのネタバレレビュー・内容・結末

砂の器(1974年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「宿命」とは?
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「つくっては壊れを繰り返す砂の器のように人の幸せは儚いもの」
砂で作った器には、何を入れようとしても絶対に満ちることはない。いずれ壊れ崩れていくのが砂の『宿命』だから。
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・生まれてきた出自は選べない
・不治の病には(当時は)抗う術はない
・病に対する差別は拭えない
・学がないから劣悪な環境から抜け出せない

そんな宿命に苦しめられ、抗い続け、「和賀英良」として生きる宿命を背負った彼にとって父親はもう存在せず(覚悟を持って和賀として生きている自分が父 千代吉の存在を認める訳にはいかない)、それを邪魔する三木を殺せざるを得なかったのか。
名作に相応しく非常に深い話でした、「宿命」と題した楽曲も秀逸です。
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