こまのり

砂の器のこまのりのネタバレレビュー・内容・結末

砂の器(1974年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

最初は、丹波哲郎と森田健作がベテランと若手の刑事に扮し、殺人事件の捜査を進めていくというありふれた刑事モノのような雰囲気なのですが、後半になるにつれて作品の様相が変わってきて、壮大なオーケストラ演奏と犯人の生い立ちにまつわる回想シーンがオーバーラップするクライマックスシーンは本当に鳥肌が立つぐらい素晴らしかったです。
僕は20年ぐらい前、公開からだいぶ経って池袋の文芸座という名画座で観ましたが、あんなに涙を流したのは後にも先にもこの映画を観た時だけでした。お前の好きな映画ベスト10を挙げろと言われたら迷いなくこの作品を入れると思います。
とは言え、脚本にリアルさが欠けていたり、ご都合主義的な部分があったり、扱っている題材の関係上、ややお説教じみたところがあるのも気になるので少し点数は下げました。
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