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砂の器のwaのレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
4.0
前半はただ淡々と物語が進んでいき、殺害シーンすらないので悲壮感もゾクゾク感もないためただただ捜査を俯瞰する立場だが、ラストの50分くらいは本当に心を揺さぶられた。壮大な音楽とともに映し出される親子2人の放浪姿は悲しすぎて胸に迫るものがある。ラストの父親の慟哭と「そんな人知らない」という叫びは、自分自身が息子の人生のパンドラの箱であることと息子に会いたいという気持ちの間の葛藤、焦燥、罪悪感、愛しさや絶望、様々な感情を抱きながら発したものなのが本当に辛かった。
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