上海十月

砂の器の上海十月のレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
4.8
2023/12/29
「鬼の筆」を読了したので23年の締めくくりは、本作に。春日太一の掘り起こしにより橋本忍の全貌が明らかになり、ある意味自分自身を描いているとも感じた。療養所のシーンは、本人の結核での隔離を思い起こさせ、父との旅は、自身の父親を想定しているような気にしてるとしか思えない。人の心に訴えかけるのは、極めてパーソナルな事象が重要なのだと再見しながら思った。
2022/1/19
4Kデジタルリマスターとみうらじゅんによる前説が日本映画専門チャンネルにて放送。みうらじゅんによる清張地獄説明が独自アングル。もう何回か、わからないほど観てるんで中央線でのバラマキ&新聞記事でわかるか?!三木謙一殺す事なくねぇみたいな事を考えてしまう。明らかに原作まともに読んでる感がない橋本忍。通天閣のシーンが好きですね。殿山泰司が説明してると音楽がかぶさるのが見事だ。今観ても結構チャレンジな映画だ。
2018/6/1
祝百寿 そして追悼 橋本忍
中学生の時にリバイバル上映で観て衝撃を受けた作品。友達と今西刑事と本浦千代吉の場面を再現したりしましたね。原作が何しろ、つまらないのを橋本忍の力技で殺人事件、東北弁のカメダそしてハンセン氏病と落語の三題噺になっている。原作は、電子音楽作曲家だったのがオーケストラの作曲家に変更したのは白眉。その後の映像化作品は、原作を無視してこの作品が原作だ。脚本の凄さを見せつける傑作でしょう。
上海十月

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