いち麦

インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説のいち麦のレビュー・感想・評価

5.0
「運命のダイヤル」公開前に復習のため再鑑賞。今作は1935年の上海から物語が始まり、1936年のペルーの密林盗掘から始まった前作「レイダース〜」よりも前の前日譚。だから、ショーティが殊更に“Dr.”を強調して触れ回るのは、この頃にインディが学位を取得したばかりだったのでは?などと勝手に想像。
何よりこの映画、パンコット宮殿の“ご馳走”や司祭モラ・ラムが執り行うサギーの儀式、坑道内をジェットコースターのように失踪するトロッコなど、幾つもの場面が強烈な記憶として残っている。それにしてもキー・ホイ・クァンがこんなに可愛いかったとは…。今見直してみると、ウィリーに見せるインディのあしらい方とそれに対する彼女の反応が、今現代の映画には好まれない女性観を窺わせているし、マハラジャの少年ザリム・シンを完全な悪役には仕立て上げていない設定も時代を感じさせる。どんなにピンチになっても、あのメロディが流れ始めたらもう大丈夫〜みたいな劇伴の入れ方は今作がシリーズ中で一番激しい(笑)。シリーズ中では一番のお気に入り作品。

追記.(2024.4)
[午前十時の映画祭14]4K上映を劇場鑑賞。ほぼ40年ぶりに大スクリーンで見ることができて感激。キー・ホイ・クァンがアカデミー賞、ゴールデングローブ賞で助演男優賞を受賞した後の再鑑賞で、どうしてもショーティに目が釘付けになった。“Dr. Jones. No more parachute.”
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