TakayukiMonji

ワン・プラス・ワンのTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

ワン・プラス・ワン(1968年製作の映画)
3.3
ゴダールマラソン。
68年、ゴダールが撮った、ローリング・ストーンズのドキュメンタリー。ということだが、ドキュメンタリーのシーンがあるだけで、ゴダールの政治映画じゃん。

スタジオのシーンから切り替えられて、いつもの政治思想の台詞、女性に対して一方的に質問する非応答なインタビューシーン、加えて”ブラックパワー”的な黒人差別に対するプロテストなシーンが挿入されたいく。
ストーンズのシーンは「悪魔を憐れむ歌」のレコーディング風景が中心。この歌の歌詞がゴダールの思想映画とうまく重なり合っていく感じ。もともとストーンズはイギリスの聴衆に本物のR&Bを聴かせることを目的としていたバンドであり、ホワイト×ブラックミュージック的な部分でも繋がりがあるような気がした。
ストーンズのシーンはバンドの立ち上げ期の中心人物だったブライアン・ジョーンズが脱退する直前のあたりだから、ブライアンのバンドから浮いている感じが何とも切ない。
※ゴダールはストーンズをそもそも知らなかったらしい。。
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