ふき

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのふきのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

泣いた。
同じように突然理不尽に父親を亡くしたが、細部に至るまでリアルだった。
8分間の話を拠り所にしたり、身近な人や自分を傷付けたり、
母との距離、理解してくれるが救ってはくれない人、
電話をとれなかった後悔、思いがけず昇華される悲しみ。
ビルから飛び降りた人を何度も頭の中で再生して父を重ねて傷ついて、
他にもそうしている子がいるかも、と思う冷静さも同時に持つ。
自分と関係ない人にこそ吐き出すことができるトラウマ。
全員演技がめちゃくちゃうまかった。オスカーはASDグレーゾーンっぽかったが、世界の見方が独特なところや運動能力の低さを自然に表現していて素晴らしかった。
自分の体験と重ねて観て少し疲れた。
でも癒される物語でもあった。
オスカーがブランコから飛べるといいな。
着地して、鳥のように自由だと思えるといいな。
ふき

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