Nove

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのNoveのレビュー・感想・評価

4.0
9.11にて父親を喪った事が受け入れられず、そして最後の電話にでられなかった事を、いつまでも乗り越えられずにいるオスカー。
父親が残した花瓶の中にあった鍵を見つけ、この鍵を開けることで、父親の事がわかるのではないかと、封筒に唯一書かれていたBlackを手がかりに、街中のブラックさんに会いに行く。
出逢った人たちは、誰もが色々な事情を抱えながらも生きている。父親を亡くした9.11の悲しみに共感するも手がかりは見つからない。
身近なところにあることにも気づかない。
見守ってくれる人がいるのに、時には反発してしまう。
突然大切な人が居なくなり、いくら考えてもその答えは見つからない。
乗り換えることは容易くはない。
それでも納得がいくまで捜すしかない。
辿り着いた時に、本当に大切な人は、ありえないほど近くにいる。
自分自身と向き合い、悲しみを乗り越えて行くために、大人たちは、少し離れて見守るしかない。
悲しみの数だけ、人は優しくなれる。
Nove

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