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永遠の人のnt708のネタバレレビュー・内容・結末

永遠の人(1961年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

木下恵介らしい仕上がり。高峰秀子もさすがの芝居。往年の映画スターたちの豪華共演。令和を生きる自分にとっても見ごたえのある作品である。

あーだこーだ言ってはいるが、結局のところ悪の元凶は平兵衛なのでは、、と思いながら見ていた。全ては自分で蒔いた種、因果応報。赦すのも人の情けとは思いながら、さだ子も随分物分かりが良い人だと感じてしまった。これも時代だからだろうか。

日本にもこんな時代があった、あるいは表に出ていないだけで今もあるのかもしれない、、と決して他人事として語ることのできない内容だったことが恐ろしい。タイトルである「永遠の人」。それはさだ子にとっての平兵衛か、隆か。それは永遠に憎む存在か、愛する存在か。物語にそのヒントを散りばめながら、いかようにも想像ができる懐の広さが嬉しい。
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