南森まち

マトリックスの南森まちのレビュー・感想・評価

マトリックス(1999年製作の映画)
4.0
日常生活は夢で真の世界は別に存在する、と教えられた男は自由を求め戦うゲリラに参加する…というお話。

設定は『胡蝶の夢』、『クラインの壺』、または押井守作品のような、夢と幻を描く非常に東洋ではおなじみのテーマなお話。ただそれをハリウッドSFアクションに落とし込んだのはお見事。
また、何度もネタになったスローモーションになった映像で、空気に波を起こす銃弾や、それを避けるありえない動きの表現が秀逸。そしてなんつっても緑色の文字が流れていくデザインがオシャレ。

ただストーリーは竜頭蛇尾。終盤は設定を活かしきれないごく普通のバトルアクションになってしまっているのが残念。
しかし一見の余地はある。
誰か『クラインの壺』を映画化して欲しいなぁ