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隠し砦の三悪人のNinjaのレビュー・感想・評価

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)
3.4
まずサメ映画の話をします。

昨今のサメ映画は粗雑乱造をセルフパロディしたような、中途半端に映像のクオリティを上げるより、ツッコミ待ちのギャグのような作品まで作られている。

そのような作品で人間の会話で進むパートはそれなりに映画らしい画作りがされていて、面白いかどうかはともかく分かるように撮られている。

一方サメのシーンはひどい。発泡スチロールのような材質のサメが荒唐無稽なストーリーで現れ、意図的に躍動感を打ち消したようなのっぺりとした映像になっている。

ダメなものを観ると当然に思っていた良いものが分かるということがある。

馬が駆けるシーンではスピード感が落ちぬよう馬を追ってカメラを高速パンしたり、駆ける足のカットを挿入したりと忙しないカットでテンションを高めている。最新の007のボンドカーが走るシーンと比べても遜色ない。

今見ると、隠し砦の前の石だらけの坂を登るシーン等なんだこれ?という所もあるけど、そのあたりから三船敏郎が物語を引っ張っていくので最後まで観れた。

映画を専門にする人には学ぶ所が多いんだろうなあ。
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