アロユニ

隠し砦の三悪人のアロユニのレビュー・感想・評価

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)
4.2

人の美しさ、醜さ、しかと見た!


黒澤明を観よう第四弾。

『スター・ウォーズ/新たる希望』の元ネタとして有名な本作、昔から気になっていたのでセレクト。

これも面白すぎてため息が出る。
ジョージ・ルーカスが本作の魅力をSWでいかに再現していたのかがよく分かった。


太平と又七の凸凹コンビが素晴らしすぎる。C-3POとR2-D2のあの友情の起源がここにあったとは、それを知れただけでも感動。

悪態ばかりつくくせに結局仲良し。ラストの金の譲り合いが可愛くて仕方ない。


山に隠居する真壁六郎太はオビ=ワンだし、男気勝りな雪姫はまんまレイア姫。「裏切り御免!」が激アツすぎた田所兵衛にはハン・ソロの気配を感じる。

真壁と田所の一騎打ちは、オビ=ワンvsダース・ベイダーを思い出さずにいれない。

SWのあのシーンで2人以外の周りの人物が対決に関与せず傍観している感じ、よく考えると違和感あるが、きっと本作のこれを再現したかったんだろうなーと。


真壁演じる三船敏朗の凄さ。それこそルーカスは彼にSW出演のオファーまで持ちかけたそうだが、これまで4作品の演技を観てきて、とんでもない実力とオーラを持つ俳優であることを強く感じた。


男性に依存していない女性ヒロインの存在も、この時代にとんでもない変化球だったのではと。レイアがちょっと好きになった。笑


相変わらず光と陰の使い方、画の作り方が上手すぎる。家のテレビが有機ELで良かったと心底思えるほど、"黒"が映えていた。

冒頭の捕虜兵の城外脱出シーンの迫力にも圧倒された。アクションとストーリーの融合、これぞまさにエンターテイメントの完成形。


気になっていた作品は制覇できたので、黒澤ラッシュはひとまずここまで。さらに映画を好きになれる、素晴らしい体験ができたことに感謝。


色のある映画が恋しくなってきたので、通常運転に戻ります🤣
アロユニ

アロユニ