ノリカ

ショーシャンクの空にのノリカのネタバレレビュー・内容・結末

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

とてもネタバレ含みます。

スティーヴンキング原作の超名作の映画。
恥ずかしながら原作も読んだことがなく、基礎知識もないまま映画を観ました。


映画終盤になるとキーワードとして出てくる「必死に生きるか、必死に死ぬか」というアンディのワード。
果たして何が"希望"と言えるのか。

もし、刑務所のなかで「必死に生きる」を選択したら…?アンディは所長に都合よく悪行に使われたり、仲間から絶大な信頼を得ていたりしていたから、"生きる"ことを選択することは、周りの人々を幸せにするということ。苦しむのは自分。そして、現状維持。「現状維持は希望ではない。(by アンディ)」
もし、「必死に死ぬ」を選択したら…?所長が困り果てることは自明で、仲間たちみんなが悲しむことも自明。自分は解放される。死ぬ行為は希望とは言えない。

アンディが言う、希望ってどこにある?
ってレッドと一緒に考えながら進む物語。

私はアンディが持つ「逃げる」という選択肢を予期していませんでした。やられた、という気持ちが強かったです。普通、刑務所映画やドキュメンタリーなどでは"脱獄"なんて最初に考える囚人の思考なのに、なぜこんなにラストに驚いてしまったのか。
この映画に出てくる囚人達はあまりに中での生活に慣れ過ぎていたからだと思います。ブルックスが50年もの間刑務所で過ごして「外が怖い」と死を選ぶほど中での生活が確立され過ぎてて、刑務所の中で全ての物語が完結されると錯覚してしまってました。
アンディが選んだ最適解は脱獄という"希望"。

しかも、アンディは1番自らに都合の良い手口で出所しました。頭が良すぎる。アンディが利用されているように見えていたけど実は利用されていたのは所長…?
そんな所長にアンディは聖書にあるように裁きを与えたんだと感じました。

アンディの人を惹きつける力、囚人達の団結力…それによってどっちが悪なんだと視聴者の気持ちを揺さぶる、とても上手い映画でした…。とにかく面白かったので誰かと語りたくなりました。
ノリカ

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