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海の上のピアニストのopokoのレビュー・感想・評価

海の上のピアニスト(1998年製作の映画)
4.3
2024/03/23鑑賞、ミッドランドスクエアシネマ

午前10時の映画祭13の上映作品。自分が利用している配信サービスでは鑑賞できないので土曜日に行ってきました。

最近「セッション」からの楽器ものの映画が続いている。

話は、トランペット奏マックスの語りで、過去と現在が交互に進行する。
豪華客船で、赤ん坊を見つけ育てることにしたダニーは、赤ん坊に自分の名前も重ね「ダニー・ブードマン・T.D.(Thanks Danny)レモン・1900」と名付け大切に育てるが、不慮の事故でダニーは亡くなってしまう。
赤ん坊は成長し、ピアノの名手となり豪華客船のバンドのピアニストとして日々を送っていくが、彼は船から降りたことがなかった。。。

1900の生い立ちを考えると、絶対音感の持ち主。バンドの衣装はオーナーからの支給としても、私服もステキで誰が買ってるの?とかツッコミところは色々あるけど、それを取り払えば、すごくステキな作品。
面白とか、スカっとするとか、映画の感想はあるが、この作品は「ステキ」です。1900の趣もスマートでステキ。
1900が外界との接触が極端に少ないことから、父親から教わったちょっと違う理解に始まり、船上の生活をmaxと考えていた彼は、終わりが見えない地上の生活に違和感があった。
地上で生活している自分には気づかない感覚、理解できない感覚を知ることができる。
唯一陸へ降りようとしたのは、海の声を聴くため。本当は彼女に会いに行く為じゃないかと思うが、それも推しとどめるほどの終わりのない世界への違和感。

1900だけでなく、マックスの存在感も絶大で、最後まで1900を追いかけ、そして彼の意思を尊重する姿勢は、どうするのが良かったんだろう。解は出ない。

終始、淡々と進むストーリーと真逆の客船の爆発シーンは違和感だらけ。もっと遠目とか小さめの爆発でよかった。

本作アカデミー賞にかすってもいない。なんで?
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