空衣

海の上のピアニストの空衣のレビュー・感想・評価

海の上のピアニスト(1998年製作の映画)
4.4
音楽興味ないなあ…と思って観始めたが、圧倒的なピアノの演奏と、それを訴えかける映像力に魂が吸われた。音がアクロバットをしている、こんなに演奏が動的なものだとは驚きだ。
「無限の鍵盤で人間が弾ける音楽はない」と言って陸地NYに降り立つのをやめ、一生を船上で過ごした男。限られた鍵盤の中で、彼は無限の音楽を奏でたのだ。
けれども、好きな女性一人にアプローチすることもできない。一生を船上で過ごした天才ピアニストという常人ならぬ設定の中で、そこがとても人間的な無力さがあって好きだ。
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