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キング・コングのTPのネタバレレビュー・内容・結末

キング・コング(2005年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます


 売り物のCGは、人間とのアップとの合成ではまだモロにわかってしまうものの、3時間を越える大作でありながら娯楽映画としてはなかなか良く出来ていると思う。
 話の展開はだれたところがないし、コングVS恐竜、コングVS人間(特にエンパイヤステートビルに登ったコングと戦闘機の戦いは見もの)など、見所も多く、この辺はさすがピーター・ジャクソンといった感じ。

 しかし、いくつか不可解なシーンがあり、それがどうしても引っかかってしまう。だいたい1930年代に恐竜が生息しているか(コングよりそっちのほうが重大)?東南アジアからニューヨークまで船で何ヶ月?コングをどう持って行ったのか?といった、オリジナルの内容に忠実にしたのかどうかは知らないが、少なくとも現在社会の情報量から推測される常識では明らかにあり得ない設定。
 それ以外にも最初はコングへの生贄として差し出されたアンは、コングに腕に巻かれた縄ごと引きちぎられるが、そんなことしたら腕がもげるでしょ?また、コングに握り締められながらジャングルの中を右往左往しているのにアンはどうしてほとんど無傷なのか?ラスト、冬のニューヨークで薄手のドレスひとつでエンパイヤステートビルに登ったら、すかさず凍えるでしょ?なぜ、ただの戯曲作家が超人的活躍が出来る(だいたいこの戯曲作家が出てくる意味がいまいちわからない)?首をひねる場面が所々に出てくるため、なかなか物語に入っていけない。

 救いは、コングとアンに愛情に似たものが芽生えるものの、コングが変に人間っぽくなったりせず野獣のままであること、主演のナオミ・ワッツが本作ではとてもチャーミングなこと。
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