か

セント・オブ・ウーマン/夢の香りのかのレビュー・感想・評価

4.0
今までこの映画のことを
全く知らなかったけど
グッドウィルハンティングや
フォレスト・ガンプのような
ただの娯楽ではなく人生の教訓になる
素晴らしい映画でした。

つい最近、83歳にして4人目の子供を
授かったと言うびっくりニュースが
飛び出たアルパチーノが
盲目の退役軍人スレードを
演じるているのですが
一切瞬きをしないので全く違和感がなく
長年暗闇の中にいる気難しさと
元軍人としての貫禄迫力を
完璧に演じていました。
俳優として異次元だなと思いました。

スレードは学校に戻ろうとする
チャーリーを頑なに引き留めてまで、
スーツ/レストラン/フェラーリに
触れさせて大人の品格を、
タンゴを踊って見せて
ジェントルマンとしての女性との接し方を、
(あえてトラブルを起こして)
トラブルの対応・解決方法を教えていきました。

この行動の理由は最後の
学園裁判演説シーンで明らかになります。
はじめからスレードはチャーリーの
性格を見抜いていて、将来有望な若者を
腐った大人たちから守ろうとしていたのでした。

演説の内容がぶっ刺さりました。
根本が腐敗した政治/教育はどんな実態か、
どう間違った方向に向かうのか、
この上なくわかりやすい例だと思います。

仮に自分が権力を持ったり若手を育成する
立場になった時はこの演説を思い出して
道を間違えないようにしたい。

人生の教科書的な名作が
頻出した90年代は間違いなく
世の中がいい方向に向かっていたんだろうな。
最近はと言うと、、、
か