甲子園の魔王

セルビアン・フィルムの甲子園の魔王のネタバレレビュー・内容・結末

セルビアン・フィルム(2010年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

星1つけたけどそこまで質の低い映画ではないです。特別枠ってことで。
胸糞好きとはいえ、幼児が理不尽な暴力に晒されるタイプの胸糞は俺にはもう無理なんかもな。

リマスター版を視聴。こんなんリマスターすんな。

胸糞映画マニアの中ではあまりにも有名な本作だが、10年ほど前にオチとなる部分のネタバレを食らってしまったため興味が薄れて手を出せずにいた。時が経ちネタバレの記憶がおぼろげになったので今ならと思い再生を開始。結果、観る前に抱いていた“胸糞エログロ映画”のイメージとはだいぶ異なる印象を持つこととなった。

「犠牲者は高く売れるんだ。この世の何よりも高くな。犠牲者は苦しむ分それだけ高く売れる。我々も犠牲者だ、私も君もな」
上記のセリフは映画における客と作り手の関係性を搾取者と犠牲者になぞらえたものだが、前後の会話からセルビアという国と国民にも置き換えられて考えられる…というかむしろそっちが本筋のように描かれており、ここで一旦映画を中断してセルビアについて詳しく調べることにした。
もしかしたら一般的な教養がある人からすればどんな歴史を持った国かなんて分かりきっているのかもしれないが、セルビアの混沌とした歴史を知った上で観れば、この作品が単なる猟奇趣味のイロモノポルノなんかではなく、国と情勢に翻弄され続けてきた人々の情念から産み落とされた作品である事は明らかだ。
『Српски Филм(A Serbian Film)』と題した意義について考える。

まあそれはそうとして、新生児はさすがに悪趣味すぎるって。今まで観た映像の中で一番具合悪くなる光景だわ。ぼかし入ってる版だけど、グロとかじゃなくて生理的に精神的にあかんわ。悲鳴が耳に残る。

老若男女生死動物問わずセックス(というよりも暴力)の対象にされていて頭がおかしくなる。絡んできた町のチンピラのズボン脱がそうとして「いやそんなことしてる場合ちゃうやろ」と止められてたのは笑った。
甲子園の魔王

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