プロフェッショナルを極める男たちの美学を追及する、マン(監督)によるマン(男)の為の映画の中で、ちょいと変化球を付けた妙味がある(=コメディ寸前)のが、この映画の特徴♪
極悪トムクルに、善良フォックス
もう、ワロてしまいますよね(は?)
トムの銃構えが、体幹強すぎてワロてしまいますよね♪
トムの全力ダッシュが、早すぎてワロてしまいますよね♪
むっちゃくっちゃ、走んの早いよねこの人!
スーツのズボンが破れるかと思たわっ!
監督もトムも真面目にプロを追及してるだけやのに、上手過ぎて、逆にオモローてしゃーないという、この一興
その一見なんの欠点もない「殺し屋」を完璧に描写しながら、善良(=映画的には負け犬)なフォックスの「男としての成長」に、マイケル・マン的男の美学が炸裂してるんですな~
普通のタクシードライバーが殺しに同行して
ある時は殺し屋を装い
ある時は殺し屋に盾突き
その瞬間、瞬間に見せる、フォックスの上手さに感心してしまいますな~
今すぐ行動を起こせ!
完璧に仕事をこなせ!
惚れた女を手放すな!
痺れますな~♪びりびり
しかも、何気に、「孤独」も忘れてないマン監督
誰にも気づかれずに死んでいた男のエピソードを物悲しく語る殺し屋トムは、1人で生きてはきたけれど、死んだ時くらいは誰か傍にいてほしい、おそらく、今夜自分が死ぬかもしれない事を薄々感じていた彼は、その孤独さから、ドライバーを最後まで殺すことが出来なかったんじゃないだろうかと・・・
もしかしたら
孤独を生き抜くことこそが
男の美学なのかもしれないですなー!(ど~ん)
一晩の出来事を描いた映画だけに、夜の漆黒も見せ所
デジタルや色味の調整にこだわった暗闇だけに、人物の表情なんかはキチンと綺麗に捉えられていて、ただ暗いだけじゃない配慮の効いた画面に、これまた関心したのでした♪