タクシー運転手が殺し屋を乗せたことで巻き添えを食わされる羽目となった一夜の物語。
ジェイミー・フォックス演じるタクシー運転手の演技に加え、タクシーのスピードや揺れ方までが熟考されており、心地よいタクシーがトム・クルーズ演じる殺し屋が乗車したところから全てが一変していくさまが映像の中に見事に観てとれる。
また運転手と殺し屋が、タクシー内で不条理な世の中や人生観についてあれこれと問答するシーンも後々のうまい伏線となっており、脚本への一工夫が感じられた。
劇中にヒッチコックの「裏窓」を連想するような名シーンがあったのも印象的であった。