ツーラン

マルサの女2のツーランのネタバレレビュー・内容・結末

マルサの女2(1988年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

 今回は宗教法人を隠れ蓑にした地上げ屋たちの脱税に攻め込む話。

 宗教団体にヤクザに政治家に斬り込むというモチーフからして凄いです。序盤はカタキ役である地上げ屋が狙った物件の立ち退きをさせようと一般市民を24時間電話攻撃したり、騒音を起こしたり、ドーベルマンを放し飼いにしたり、子どもが通う幼稚園にまで現れたり、果てはトラックで突っ込んだり無茶苦茶していく様子が描かれます。あんなことされたら性も根も尽き果ててしまうようなしつこさ。
 マルサが地道に捜査して脱税をする地上げ屋たちに挑んで活躍するというより、むしろ地上げ屋たちが前面に出ている映画で見てて怖くなる内容でした。

 1作目よりエンタメ性を保ちつつ社会的なメッセージ色が強くなっている印象でした。
 自分の手は汚さずに若い人に押し付けてトカゲのしっぽきりをするという日本人の強欲っぷりが見ててムカムカする展開でした。
 そしていかに悪が強大で手の付けられない相手だったのかを思い知らされておしまいという現実を突きつけられてへこんでしまう映画でもありました。そのためカタルシスを得られず落ち込んだままの気持ちになりました。
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