靉靆

祇園囃子の靉靆のレビュー・感想・評価

祇園囃子(1953年製作の映画)
4.0
溝口作品であり、木暮実千代であり、若尾文子であり。脚本に依田義賢、撮影が宮川一夫。豪華すぎやしませんか。。。
そして、コンパクトに仕上がりながら、しっかり女の悲劇を魅せてくれる。流石です。

美代春と栄子が苦楽を共にしながら、本当の"母娘"となる。芸妓という人生を選んだが故の運命。時には本音をぐっと堪えなければならない。

枠をとらえたカット。美代春が神崎の元へ行くと決心したシーンと、ラスト二人で座敷へ向かうシーン。奥と手前を意識させながら祇園の街へと歩いていく姿に、芸妓として、女としての強さや運命、悲哀を感じる。悲しいけれどそれが運命ですね。。。

神崎の鏡越しの目線が最高にねっとりしてる…。
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