ロボットマン

ライフ・アクアティックのロボットマンのレビュー・感想・評価

ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)
4.0
落ち目の海洋ドキュメンタリー映画監督のスティーヴ・ズスィーが新作の撮影を再開しようとしていた頃、彼の元へ息子かもしれないという青年が訪れる。
主演のビル・マーレイはわりといつも通り飄々とした嫌味なオヤジ、他にもケイト・ブランシェットやウィレム・デフォーなど好きな俳優が名を連ねていてそれだけで嬉しい。
序盤で流されるジャガーザメを扱った映像で、なんだかこのオッサン胡散臭いぞ…と感じたものの、その後登場する海洋生物たちはどれも架空。たぶんストップモーションで撮影されていて、成程この映画の観方が分かった気がする。
ウェス・アンダーソン作品はどれも基本的にそうなんだけど、ストーリーが特別ドラマティックな訳でもアクションが大迫力な訳でもリアリティがあるわけでもない。
自分たちの住むこの世界とは別のどこかにある世界の出来事を覗いてるような、でもそこの住人にとってはそれこそが現実なんだという心地良さ。
ウェス・アンダーソンが好きな理由のひとつがそれなんだろうなとこの映画を観て気付いた。