渋谷ユーロスペースにて鑑賞。
個人的なことだが、小生にとって、小林正樹監督作品で現在鑑賞可能な作品の残り1本。
この映画上映と自分のスケジュールが合わなかったので、有休で会社休んで観に行った。
遠藤周作の原作『どっこいショ』を小林正樹監督が映画化した、戦中派の男女(藤田まこと、新珠三千代、田中邦衛)と服役中に藤田まことの上官(佐藤慶)を中心に、戦時中のエピソードと現代のエピソードを交錯させた見ごたえある映画だった。
冒頭、井の頭線の吉祥寺駅で通勤時間にインタビューされる藤田まこと。
そこに、次から次へと被さる三島雅夫の楽しいナレーション。笑える。
また、戦中派を描くだけでなく、若者男女(酒井和歌子と黒沢年男(この二人、いっつも一緒だなぁ~))も描かれて、全体のバランスもとれた映画になっている。
新珠三千代の「諦めるということが私達の青春だったのです」という言葉は重い。
素晴らしい映画であった。